ビジョン(将来像)と意思決定

中小企業社長の皆様、こんにちは!

マネジメントコーチの嶺 匡晴です。

 

私は料理が好きなのですが、ある日の夕食の買い物を通じて、経営者の仕事に通ずるものがあることに気が付きましたのでご紹介したいと思います。

 

 

その日は休日ということもあり、まだお腹も空いていないお昼過ぎに夕食の買い物に行きました。

 

晩御飯は何にしようかなぁ~、と漠然と考えながらいつものスーパーを物色しておりました。

『あ、あれにしようかな』『いや、これもいいな』等と色々考えながら、生鮮食品コーナーやお肉コーナー、乳製品コーナー等、スーパーの隅々まで歩き回っていました。

 

そして気が付けば、20分近くスーパーを徘徊しておりました。グルグルと4周はしていたかと思います。

 

そしてその時点で買い物かごに入っていたのは、牛乳1本だけでした。。。

 

いつもの行き慣れたスーパーで20分も歩き回ったのに、その時までに決断できた買い物は、『牛乳1本』だけです。

 

 

なぜこんなことになったのでしょうか??

 

 

僕が優柔不断だから??

時間帯的にお腹が空いてなかったから??

スーパーに良い食材がなかったから??

 

もしかしたらそれらも理由の一つかもしれません(;´・ω・)

 

ただ、実際にはそれらは大きな理由ではありませんでした。

 

 

この話は続きがあります。

 

 

20分も経って牛乳1本しか買えてないことに気づいた僕は、慌てて携帯電話に保存しているレシピ集をひらきました。

 

そこで一つの決定をしました。

 

『今日の夜はチキンのグリーンカレーとシーザーサラダにしよう!』

 

この決定をした10分後には、必要な食材が全て入った買い物かごを引っ提げて、僕はレジにいました。

 

 

『何を買うか』という決定をずっと出来なかった僕が、『何を夕食にするか』を決定しただけで、そこから逆算で、必要な買い物を非常に短時間で出来たのです!

 

『晩御飯の買い物をしただけなのに大袈裟な(笑)』と思われるかもしれません。

確かに大袈裟です(笑)(^^;

 

ただ、僕はこの経験をした時に、将来像からの逆算で動くことの強い効果を、非常に生活に身近な例で体験できたと感じております。

 

 

経営者の最も重要な仕事の一つにビジョン(将来像)を明確にすることが挙げられると思います。

 

このビジョンが如何に明確かにより、その後の意思決定の質・スピードが大きく変わります。

 

先ほどの例で言うと、もし僕がチキンのグリーンカレーとシーザーサラダ、とビジョンを決定した時に、代わりに、

『何か温かいものを食べよう』

や、

『カレーとサラダ』

といった曖昧な決定をしていたらどうだったでしょうか?

 

おそらく僕が全ての食材を買い物かごに入れてレジに並んだのはもっと遅くなるか、若しくは何か買い忘れがあった可能性が高かったと思います。

 

 

皆さんの会社は如何でしょうか?

『何を食べるか』も決めずにスーパーを徘徊している僕のような状態で会社経営を行っていないでしょうか?

 

『ビジョンについてゆっくり考えている暇はない!』と言って、ひたすらスーパーの中をクルクル回っていることに充実感を感じておられないでしょうか?

 

 

晩御飯の買い物のような超短期的な意思決定ですら、ビジョンの有無でその精度とスピードが変わってきます

 

社長として我社の未来像をまずもって明確に決定することは、その後の意思決定の精度やスピードの向上を考えると、何よりも時間を有効活用できることに繋がると僕は考えております。

 

中小企業社長は、経営者としての仕事とプレイヤーとしての仕事の両方を持つことが多く、強く意識しないとプレイヤーとしての業務に埋もれてしまうということが往々にしてあります。

そのような中小企業社長だからこそ、まずは明確なビジョンを持つことを強くお勧めしたいと思います。


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